税理士試験まであと1か月
信州勤務時代の後輩君から久々にLINEがありました。
普段はあまり連絡をよこさない後輩君。
私の方も「便りがないのは元気な証拠」と思っていたもので何事かと思いきや、送られてきたのは某税理士予備校で実施された全国模試の成績表。
見事に上位1割にランクインし、A判定を頂戴しておりました。
(働きながらよくやってます。大したものです)
早速「やるじゃねーか」と返信したところ、今回から受け始めたもう一人の後輩君、こちらも3科目で合格圏内に入っているとのこと。
あらためて「優秀な若い衆と机並べてたんだなぁ」と感じた次第です。
(私も初年度に3科目チャレンジしましたが、質量ともに圧倒されてしまい、この時期はほぼギブアップ状態でした・・・)
この試験、「圧勝できる試験ではない」ことは今も昔も変わらないと思うのです。
分かりやすく言いますと、学生時代の試験のような「取り合えず答案用紙をすべて埋めれば合格点が取れる試験」ではないということです。
まともに考えながら解いたら4時間はかかりそうな問題、コイツを2時間で解くわけです、1年1発勝負の緊張感の中で。
そしてお国の大本営発表では合格点は60点、受かるのは上位1割前後です。
しかし、本試験後の各専門学校の解答解説には、「40点前後で合格」とあるのです。
そしてこの40点、よく見るとほとんどは基礎項目、1年目の受講生が習う項目ばかりだったりします。
この「お国の60点」と「専門学校の40点」の違いは何なのか、受けているときは不思議でしょうがありませんでした。
今思うと、お国はおそらくすべての答案の採点を終えてから、上位1割が60点以上になるような配点をしていると予想されるのです。
専門学校で40点とした回答箇所、これらに60点分の配点をしているのではないかと。
つまり膨大な試験問題の中に隠れている基礎項目を見つけ出し、これを2時間かけて60点分(40点分?)積み上げていく試験だと思うのです。
そしてそのミスの少ない順に、上から1割を通していただける試験なのではないかと・・・
よって、基礎項目以外には時間を費やしてはいけません。応用項目は単なる出題者のオツム自慢です。
(そんなとこに高配点してたら「60点で上位1割合格」に調整できません、お国も)
合わせられる問題にしっかり時間を使うことが肝要です。適度な緊張間をもって。
過度な緊張は焦りを生じさせますが、適度な緊張は集中力を生じさせます。
私は本試験会場では「カッとなって冷静に」と何度も唱えてました、声には出さずに。
(公認会計士で空手家の山田雅俊先生の著書にあった言葉です)
そして決して焦らないこと。そのためにはまず解けそうな問題の解けそうな箇所を探して、そこから解くことです。
(私は東京CPA専門学校の渡辺光先生に「問題の入り口を間違うな」と教わりました。お蔭様で今、税理士をやっていられます)
最後に試験を受けてから早10数年、試験傾向も当時とは変わっているでしょうから今更口を出すのもどうかとも思いましたが、老婆心ながら今にして思うことを書かせていただきました。
本試験まであと1か月、皆様のご健闘を葛飾の空の下からお祈りしております。
最高の2時間になりますように・・・
(これは大原簿記学校の富澤先生に最後の授業でかけていただいた言葉です)