家族名義の預金

家族名義の預金でも、その預金が実質的に被相続人のものであるとみなされると、その預金は被相続人の相続財産になります。

例)
Aさんが亡くなった。家族がAさんの遺品を整理していたところ、家族名義の預金通帳が出てきた。
家族はその通帳の存在を知らなかったが、Aさんの名義ではないので、相続税の申告財産に含めなかった。
➡その後、相続税の税務調査があり、税務署から「相続財産である」との指摘を受け、修正申告をすることとなった。

本人には知らせずに作った家族名義の預金は、多くの家庭で少なかれ存在します。
また相続税の税務調査の現場では、この家族名義の預金が「実質的に被相続人の預金である」と税務署に認定されるケースが少なくありません。

家族名義の預金が誰のものか、その判断においては次の3つが重要になります。
①その預金は誰の原資で蓄積されたのか。
②その預金の通帳と銀行印は誰が管理していたのか。
③その預金は誰の意思で入出金を行っていたのか。

つまり、被相続人の作った家族名義の預金はその名義人のものである、と主張するためには②と③の要件を満たす必要があるのです。
名義人のもの、と認定されても今度は贈与の問題が生じるのですが。①でお分かりの通り・・・)

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