複数書類によるインボイス対応

インボイス制度では、請求書は複数の書類を組み合わせて記載事項を満たすことができます。

インボイス制度における「インボイス」とは、特定の事項が記載された請求書や納品書を指し、複数の書類を組み合わせて記載事項を満たすことができます。現在、インボイス発行事業者以外からの課税仕入れについては、経過措置として仕入税額の80％を控除するために区分記載請求書の保存が必要ですが、こちらも複数の書類を組み合わせることが可能です。

インボイス制度導入前は、特定の理由により請求書が受け取れなかった場合でも仕入税額控除が認められていましたが、制度開始に伴いこの規定は削除され、原則としてインボイス発行事業者以外からの課税仕入れは仕入税額控除の対象外となります。

実務においては、インボイス発行事業者以外の売手からの仕入れの場合、請求書交付義務がないため、買手側で必要な書類を揃える必要があります。例えば、賃貸経営者は、賃貸契約書と通帳などで必要事項が記載されていれば、これらを合わせてインボイスや区分記載請求書とすることができます。