故人の保証債務の相続税評価

故人の保証債務は、相続財産から控除できません

 

(保証債務及び連帯債務)

14-3 保証債務及び連帯債務については、次に掲げるところにより取り扱うものとする。(昭57直資2-177改正、平15課資2-1改正)

(1) 保証債務については、控除しないこと。ただし、主たる債務者が弁済不能の状態にあるため、保証債務者がその債務を履行しなければならない場合で、かつ、主たる債務者に求償して返還を受ける見込みがない場合には、主たる債務者が弁済不能の部分の金額は、当該保証債務者の債務として控除すること。

 

相続税の計算上控除できる債務は、相続開始日現在、確実に存在するものに限られます。

保証債務は債務者が債務を返済しなかった場合、代わって保証人が返済する債務のことです。

よって、相続開始時点で返済義務の生じていない保証債務は、相続財産から控除できないのです。

ただし、相続開始時点で返済義務が発生しており、かつ、債務者からも返済の見込みがないのであれば、
その返済不能部分の金額は控除可能です。

なお、相続財産から控除できなかった保証債務でも、その履行義務は相続人に引き継がれますのでご注意ください。
(マイナス財産は、分割協議書に記載しても効力はありません。金融機関等の承諾が必要なのです・・・)

 

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